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<title>詩のこころを読む (岩波ジュニア新書)</title>
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<description>冒頭著者は「詩は人のこころを解き放ってくれる力がある」と書いている。
本書を読めば、この一文の意味することに納得する。

音楽や詩を鑑賞するというのは、きまった手順や方法があって、こうしなけれ
ばな...</description>
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冒頭著者は「詩は人のこころを解き放ってくれる力がある」と書いている。
本書を読めば、この一文の意味することに納得する。

音楽や詩を鑑賞するというのは、きまった手順や方法があって、こうしなけれ
ばならないなどといったことはなく、自由に感じるままに反応すればよいのだ
けれど、本書を読めば、詩を読んでより広く、深く反応するヒントをもらえる。

ジュニア新書ということで中学生くらいを対象に書かれたものであろうけど、
大人の世界にはなかなかこういうすばらし本は見あたらないので、大人もぜひ
一度手に取ってみて頂きたいと思います。
ジュニア用に出版された本ではありますが、詩についてかなり深く
書かれており、内容はとても充実しています。
最初から丁寧に読まずとも、何気なくパラっと開いたページの詩を読んでも、
心に残る詩がとても多く、本のレベルの高さがわかりますね。
茨木さんの解説は読みやすく、ジュニアの方々にも理解しやすいでしょう。
平易に分かりやすく書く、というのは簡単そうで実は難しいことなのです。
茨木さんの愛情を感じる文章です。

私は個人的に、詩と呼べる詩が最近少なくなったように思っていました。
でも、この本の中には本当の詩があります。
読んでいるうちに、眠っていた詩心が揺り動かされるような感覚を
覚えました。アマゾンの書評を読んで、購入しました。しばらく本棚にありましたが、たしかに一気に読む本ではありません。思い出したときにぱらぱらと詩をめくりゆっくり味わう時間（習慣）？がありませんでした。もしかしたら私がまだ人生経験が浅いか、感性が発達していないのかもしれません。老後などにじっくり読んだらきっと感動できるかもしれません。ただ、ジュニア文庫だからといって、簡単な内容ではないことは確かですし、内容のレベルが高いことも確かです。日本人の詩に興味がある方には、ぜひお勧めします。 詩は仲介者なしに自分の心で読むもの味わうものという人が多い.しかし、感動するものに会えばそれを人に伝えたいように、好きな詩は人にも勧めたい.この本では、一流の詩人が、忘れがたい詩を詩人の感性と言葉で紹介してくれる.言葉の背景にある詩人の感動が、行間を通して読む者にも伝わってくる.ジュニア新書の中から偶然みつけたこの本は宝物のような本だった.この本が四半世紀以上も前に出版されて、60版を重ねて、いまも愛されているのがよくわかる.何でいままでこのような本があることすら知らなかったのだろうと後悔した.
 著者である詩人は、詩を紹介する文がとてもすばらしい.私はご本人の詩に若い時から傾倒しているが、他の詩人や詩を紹介する著書も大好きだ.この本が好きな人には、「うたの心に生きた人々」もおすすめ.
 なお日本の詩には「哀」に傑作が多く、「喜」や「楽」にもみるべきものがあるが、「怒」の部分が海外にくらべて非常に弱い（151頁）という著者のことばに、この詩人のめざすものが表れているような気がした.
これは良書です。
現代詩が50編ほど掲載されていて、それに茨木のり子氏がとっても優しい語り口で思うところを述べています。
「はじめに」を読むだけでも、茨木氏の詩への思いがあふれ出てくるように感じます。よ。私には。
それまで年に１冊本を読むかどうかだった大学１年の私が、この本をきっかけに芋づる式に本を読み出した、そういう本です。
「文学ってｲｲなぁ〜」「芸術、ﾎﾟｯ（*σ_σ*）」と思い出したのです。

「食わずには生きてゆけない。」（『くらし』（石垣りん））とか、「生れるってな、つらいし/死ぬってな、みすぼらしいよ―/んだから、摑まえろよ/ちっとばかし 愛するってのを/その間にな。」（『助言』（ラングストン・ヒューズ 木島始 訳））とか、もうね、震えますよ。
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<title>自分の感受性くらい</title>
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<description>詩集など余り読まない自分だが、茨木さんの詩集だけは幾つか愛読している。表題作の「自分の感受性くらい」には、読む度に何と云うか襟を正さしめる気迫を感じさせられる。「初心消えかかるのを／暮しのせいにはす...</description>
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詩集など余り読まない自分だが、茨木さんの詩集だけは幾つか愛読している。表題作の「自分の感受性くらい」には、読む度に何と云うか襟を正さしめる気迫を感じさせられる。「初心消えかかるのを／暮しのせいにはするな／そもそもが ひよわな志しにすぎなかった／駄目なことの一切を／時代のせいにはするな／わずかに光る尊厳の放棄」。また、昭和天皇の有名な発言「そういう言葉のアヤについて／文学方面はあまり研究していないの／お答えできかねます」に想を得た「四海波静」も、言葉を弄ぶ者とそれを許す者への静かなしかし厳しい批判に満ち満ちて、印象に残る。以前から気になっていた本書を見つけ
「自分の感受性くらい」をさっと見てみた．
ほんの一瞬．
筆者の精神が鋭く迫って，一気に感情を揺さぶられた．
あまりにふいの出来事だったので，涙がこぼれそうになり
感情の波を止めるように，すぐに本を閉じた．

この詩集は愛と呼んでいいもので満ち溢れている．
そうでなければ，「ばかものよ」と言われて
母親に包み込まれた気持ちになり，涙が出るはずが無い．

自己批判の精神を忘れかけた今の時代だからこそ，読み継がれていくべき本だと思う．怪我をして入院、仕事をやめようかどうか自分で決められないほど落ち込んでいたときに会社の先輩に紹介してもらったのが茨木のり子著「自分の感受性くらい」でした

「ぱさぱさに乾いてゆく心をひとのせいにするな・・・」などなど

出来なかったことを何かのせいにすることはありがち。

人は色んなあたりまえを忘れてしまって、感性を粗末にしてはいないということを作者のまっすぐな言葉で投げかけてきます

落ち込んでいるときにこそ触れてみるべきだと思う一冊ですこの詩が嫌いだ。忘れてしましたい、誰かのせいにしてきたことをこの詩が呼び起こす。自分でも分かっている自分の足りない何かのせいであることを・・・なのにこの詩は遠慮なしで自分の前に自分を立たせる。さぁ、己を見よ。そして、「ばかものよ」と言われ、涙がこみ上げてくる。あなたにとっていい事ばかり言う人だらけならこれを読むといい。 時代はひどいことになっている、という。いや、いつの時代でも、為政者やマスコミ等は、人の感受性を攻撃してきた。 けれども、人は、生きていかねばならない。そして、生きていくなら、感受性だけは、強く、しなやかに。 やむことのない、執拗でいやらしい、感受性に対する攻撃。感受性の曇った人たちが増えた方が都合が良い、という人が、たくさんいるからでしょう。 短い詩だが、座右に置きたい。
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<title>おんなのことば (童話屋の詩文庫)</title>
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<description>感受性がゆたかってこういう人の感覚のことを言うのでしょう。
読後のこのこころのざわめきは何でしょうか。
詩の魅力、言葉の力、著者の
「他のものを じっと  受け止める力」
音読して自分自身に読み聴か...</description>
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<![CDATA[
感受性がゆたかってこういう人の感覚のことを言うのでしょう。
読後のこのこころのざわめきは何でしょうか。
詩の魅力、言葉の力、著者の
「他のものを じっと  受け止める力」
音読して自分自身に読み聴かせました。  『女がひとり頬杖をついて』の後書きで引用されている茨木さんの金子光晴さんへのオマージュが素敵でした。《皆にはまだはっきりとは意識されていないけれども、この人の存在そのものが、日本を深いところで支えている大きな手の一つであることを、時は次第に解明してゆくだろう。この人ほど人間を深いところで愛し、日本人を底深いところでいとおしんでいる人も稀なのだ》というのがその文章でしたが、これはそのまま茨木のり子さんにもあてはまると思いました。
 『自分の感受性くらい』はもちろん大好きですし、『一人は賑やか』の
一人でいるのは賑やかだ
誓って負けおしみなんかじゃない 
一人でいるとき淋しいやつが
二人寄ったら なお淋しい
 なんてところも好きです。学校というものから縁遠くなると、一部の人以外は生活の中に
「詩」という存在は無いに等しいのでは？
読書好きの私でも詩集をひもとくなんて何十年ぶりでしたが
内容も勿論、装丁も素敵で素晴らしい。
自分の感受性の維持って何歳になってもむつかしい…
落ち込んだ時、さりげない可愛らしいこの詩集を手にとって
ガツンではなくコツンと叱られるよな、奥ゆかしい優しさで包まれるよな
元気な時は後押ししてくれるよな、謙虚さも忘れるなとたしなめてくれるよな
そんな真のビューティフルな１冊です。泣く子も黙る茨木のり子の数ある詩集から選ばれたアンソロジーです。いまさらここに引用しても始まらないのですが、でもやっぱり誘惑には勝てません。
  自分の感受性くらい
  自分で守れ
  ばかものよ   （自分の感受性くらい）

  その人の子供時代に思いを馳せるのは
  すでに
  好意をもったしるし  （子供時代）

  娘は誘惑されなくちゃいけないの
  それもあなたのようなひとから  （あほらしい唄）
 
 ああ、きりがない。茨木のり子さんの訃報を知り、偉大な才能と良識とを備えた「大人」が、また一人いなくなってしまったのだなあ・・・と思いました。そしてこの本を読み返してみたのでした。

茨木さんのまなざしは、内にも外にも厳しく、同じくらいやさしく、詩はユーモアにまぶされ、みずみずしく軽々としている。敷居の高さを感じさせず、それでいて凛としている。自分の感受性の湖を、それが弱いものであれ強いものであれそのままそっくり枯れてしまわぬよう守り続けよと訴える。それはても難しいことだけれど、勇気づけられもする。恋の詩もある。現在進行形の恋ではなく、いつか現れるべき人を待つ詩など、可憐でいとおしい。

本書は文庫サイズのハードカバーで、装丁・画も落ち着いたかわいらしさがある。『倚りかからず』は本棚に置きたいが、本書は会社の事務机の中に、鏡台の引き出しに（デスクやドレッサーではなくこんな表現を使いたくなる）ひそませておき、時々取り出して読むのがふさわしいように感じる。「汲む」という詩があるが、今回久しぶりに読み返してみて、年代や状況によって、同じ詩でも「汲む」ものが異なってくることに気づいた。それがすぐれた詩のもつ魅力というものなのだろう。

こんな詩が書かれている。
   さくらふぶきの下を ふららと歩けば
   一瞬
   名僧のごとくにわかるのです
   死こそ常態
   生はいとしき蜃気楼と （「さくら」より抜粋）
今年の桜の前に茨木さんは逝ってしまわれた。心からご冥福をお祈りします。

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<item rdf:about="http://32-book.bestbook-search.com/detail/04/489456517X.html">
<title>吉野弘詩集 (ハルキ文庫)</title>
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<description>初めて詩集というものを買いました。短い文章の中で、端的に自分の感情や見たものを表現するのは難しいことです。文章力や表現力の勉強になりました。
「そんなこともあるのだろう 他人には見えて自分には見えな...</description>
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初めて詩集というものを買いました。短い文章の中で、端的に自分の感情や見たものを表現するのは難しいことです。文章力や表現力の勉強になりました。
「そんなこともあるのだろう 他人には見えて自分には見えない幸福の中で 格別驚きもせず 幸福に生きていることが 『虹の足』」この詩人大好きです。僕はこの詩は音楽から入ったのですが、いいようもない感動を経験したからです。

その経験は、日本の大作曲家の故人高田三郎氏が、吉野氏の詩に曲をつけた合唱組曲「心の四季」を聴いたときが更にそうでした。特に「風が 桜の花びらを散らす」と始まる詩の、人は見えない時間に吹かれている、という人生の儚さをうたうことばは非常に美しく、またそれを現に浮かび上がらせたのが高田氏の音でした。

そこから思うに、吉野氏のつむぐことばというのは、音楽にすれば旋律の美しさの中に、儚さや生きるたいへんさをしのばせさせるような、世界なのだと改めて思うわけです。日本語の響きを大切にし、抒情的な美しさが心にしみます。

安易なことばがなく、丁寧に選ばれたことばの世界です。

ちなみに上の詩は中島美華が歌う「桜色舞う頃に」の詞を作った女性に、大変なインスピレーションを与えたと思います。詩の構成が彼女の詞に活かされているからです。全体的にやわらかい。難解な語句はほとんどなく、容易に読むことができます。それでいて、谷川俊太郎とは違った感覚で、日常に潜む、奥深い感慨をしっかりと味わうことができます。一度、詩集でも読んでみようかなと思っている人にもお手軽な一冊です。 結婚式の祝辞でこの詩集から詩を読んでくれた友人がいました。  「祝婚歌」という詩です。「二人が仲睦まじくいるためには 愚かでいる方がいい 立派すぎない方がいい」で始まる、この歌は、これから結婚する人にとっては結婚というものが何なのか、結婚している人にとっては自分の結婚を振り返るいいきっかけになると思います。 この本の他の詩もいいけれど、この詩をもう一度かみしめてみたかったので、この本を手に入れました。
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<title>親から子へ伝えたい17の詩</title>
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<description>最近のポジティブであろう！、みたいな事の書かれている本より、本書の言葉のほうが、とても心に響きます。

「親から子へ」と題されているけど、「子から親へ」今までの全てに、名前をつけてくれたことにまで、...</description>
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最近のポジティブであろう！、みたいな事の書かれている本より、本書の言葉のほうが、とても心に響きます。

「親から子へ」と題されているけど、「子から親へ」今までの全てに、名前をつけてくれたことにまで、感謝したい気持ちになる１冊です。

言葉って、詩って、とても美しいものなんだなと、素直に思いました。
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<title>吉増剛造詩集 (ハルキ文庫)</title>
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<title>寺山修司の俳句入門 (光文社文庫)</title>
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<description> 方言かなし菫に語り及ぶとき（修司） 
 学生の頃、太宰治の小説「惜別」を論じようと、あまり多くはない論文にあたった。そのおりに、ある論文を通して、というのは、山形の方言で、可愛い、という意味である...</description>
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 方言かなし菫に語り及ぶとき（修司） 
 学生の頃、太宰治の小説「惜別」を論じようと、あまり多くはない論文にあたった。そのおりに、ある論文を通して、というのは、山形の方言で、可愛い、という意味であることを知った。あるいは、寺山が生まれた青森――青森は、太宰が生まれた場所でもあるのだが――でも、可愛い、という意味で使われているかもしれない。また、太宰がその習作時代に、という言葉を、と記述していた、という事実がある。
 以上のことを踏まえると、青森では菫をと発音し、その訛りの滑稽さに、寺山少年は、方言の愛らしさを感じたのではないのか。と私は考えてしまう。そこで私が思い出すのは、太宰の短篇小説「佳日」である。この小説中、飲め、と主人公「私」が酒をすすめられる場面がある。この場合のも、あるいは、なのではないのか。
 太宰が作中に方言を用いたのは、祈り、だったのではないか、と私は思いたい。方言は、もっとも身近なである。しかし、そのもっとも身近なでさえ、通じないことが多い。通じるとすれば、それは、国語学者（の一部）か、日本全国旅して周った人（の一部）ぐらいであろう。太宰という人は、これも私のかんであるが、の事象――この場合、――を材にとって、の事象――この場合、――を表現する、という方法論をとった作家だったのではないか。が都会の人に通じる、という事実は、自分の主張が、の人に伝わる、という感動に通じている。と私は思う。
 私は自分の文章に自信がない。私はなのではないのか、と不安に思ってしまう。ひょっとすると、太宰も自分の文章に自信がなかったのではないのか。自分の書いている文章は、読者にとっては、のように難解に感じられるかもしれない、と。いや、違う。彼の場合は、読者に期待していた。自分の文章が、のように読まれることを。太宰という人は、人と人とのコミュニケーションを大事にした人である（これも私のかんである）。相手が何を伝えようとしているのか、骨を折って、わかろうとする姿勢を大事にした。彼の文章の多くは、読者に話しかけるような体で書かれており、読みやすい。しかし、読みやすいことと、作品の読解が易しいこととは、イコールでは結ばれない。口どけは優しく、胃の中ではなかなか消化できない文章なのである。と私は思っている（これも、かんである）。
 寺山の本なのに、太宰のことを書いてしまう。私はやはり、なのかもしれない。解説によると寺山修司全集は出版社が二の足を踏んで頓挫したとか。それは多数のジャンルにわたって広汎な活躍をした著者だけにターゲットを絞りきれないという理由だとか。確か生前、寺山は職業は何と問われて、自分の職業は寺山修司だと答えていたと記憶した。自分自身も家族も虚構として提出し恥じることがなかった寺山だが、ただひとつ名前だけは本名で貫いた。何故だろう。寺山の創作活動は俳句から始まったわけだが、俳号という人工的な呼び名で呼び交わすのが習いの社会にあって寺山は寺山修司のままなのだ。他の作家が自己の内面を正直に見つめて発句していたのと対照的に当時から自分の虚構化に余念がなかった寺山は逆説的に呼び名だけは本名のままでいなければならなかったのだろう。ここに三島由紀夫と寺山修司との大きな違いがあるのだが、ここではそれについてあまり触れることはするまい。俳句のもうひとつの特徴は結社という独特な集団を作ること。そこは主宰者の独断場であり発句の模範となって入会者の指導に当たるというわけだ。当然、優れた作品というのは主宰者好みの作品ということになる。寺山は結社に入ることも自分で結成することもなく、逆に終始批判的な態度をとっていた。結社よりも同人を集めることに熱心であった。上下関係ではなく平行な関係としての組織が理想ということだが、そうした寺山が演劇を思考し天井桟敷という集団を築いていく。そこでの寺山は独裁者であったとする証言もある。寺山自身は、天井桟敷を集団ではなく「事件」だったと喝破している。さて本書は、寺山の創作の原点である俳句を取り上げて俳句に関する寺山の文章を網羅するという画期的な試みを実現したもので、ティーンエイジャーのちょっと気取った寺山君の発言から晩年の完成された寺山調までその文体の変遷、あるいは変化の無さを確認できるところが、実にユニークだ。俳句がどうのこうのというよりも寺山の全体像を俳句というレンズで見通すという試みだといってよい。
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<item rdf:about="http://32-book.bestbook-search.com/detail/08/4887470371.html">
<title>二人が睦まじくいるためには</title>
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<description>私が結婚する頃には不勉強なため、吉野弘さんを知りませんでした。
子どもがだんだんに巣立ち始めた現在、この詩集を手にとってみると、感慨深いものがあります。
また、先日、折に触れてお導きいただく大先輩ご...</description>
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私が結婚する頃には不勉強なため、吉野弘さんを知りませんでした。
子どもがだんだんに巣立ち始めた現在、この詩集を手にとってみると、感慨深いものがあります。
また、先日、折に触れてお導きいただく大先輩ご夫妻にお目にかかりました。
結婚されて四十年以上経つお二人ですが、培ってこられた家庭や夫婦の絆を思うと、『二人が睦まじく
いるためには』と重なるものを私は感じました。
新婚さん向けだけの詩集だと思っているともったいないですね。
私たち夫婦も、これからの日々を睦まじく暮らしていきたいと思っています。9月21日に愛する主人が42歳という若さで他界しました。
その葬儀の挨拶にて主人が愛してやまなかったこの詩を読ませていただいて挨拶にかえさせて頂きました。
その後、この詩が素晴らしかったとたくさんの方から申され、教えてほしいと言われました。この詩は付き合い始めた頃、主人からプレゼントされ 結婚式のビデオにて敬愛する恩師の奥様がご自身のお宅の縁側に座り、この詩を日向ぼっこをしながらゆっくりゆたかに読んで下さっていました。
「あー、このような詩の世界のご夫婦なのだろうなあ。素敵だなあ♪」と思ったものでした。
その時点で奥様はご主人を亡くされいたのですが・・・。今度は私が同じ立場で読ませていただくことになってしまいました（ただ年月は雲泥の差がありますが）。
お祝いの席でも葬儀の席でも 普遍的に心に入ってくる詩であると思います。吉野弘の視点は優しく、時として繊細すぎる。 
長い間、病気と共に過ごしてきたためだろう。 

治らない病気に対する不安 
治れない自分に対する自己嫌悪 
整理のつかない胸の内に苦しめられる中、 
それでも自分を支え続けてくれる周囲に 
素直な感謝の気持ちが沸いてくる経験。 

少し考えすぎているような詩が多いのも 
闘病生活が背景にあるのだろう。 
病気はいやおうなく自分の体、自分自身の奥底へと心を閉じ込めていく。 

冒頭の「祝婚歌」が飛びぬけて心に響くのは 
堅い殻に閉じこもった結果生まれる技巧を超えて 
さらにその先の、乳白色の外殻を打ち破り、透明な世界へ自らを解き放ったとき初めて眼前に現れる、周囲の人々への、
生きていることへの素直な感謝の気持ちが、すっと自然に表出しているからだと思う。 

立派過ぎないほうがいい。 

完璧をめざさないほうがいい。 

生きていることのなつかしさに 
ふと 胸が熱くなる 
そんな日があってもいい 
そして 
なぜ胸が熱くなるのか 
黙っていても 
二人にはわかるのであってほしい語ることにより意味を主張しながら「無言」を優しさとして礼賛する、というのはナンセンスである。一方、有言詩人が優しいのなら、取り立て無言を礼賛する必要もあるまい。音としての詩を発しているだけ？ だったら無意味な語の羅列があるはずだ。
ほとんど〜人間界に完全はないから、ほとんど〜が「夕焼け」の主人公のような人物から成る社会はどのような社会だろうか。おぞましくないか。
要するに詩人が描いたのは「少数派」である。少数派が無言だと悲惨なことになる。この詩が意味を伝えているとすればそこである。この詩は悲惨を悲惨のまま描いている。この態度はリアリズムであり、詩人がそれを傍観していたという点を除いても、「優しさ」と言えはしない。
この詩は(大部分の読み手の読みに反して？) たとえば義務教育で教えるべき「問い」を示唆している。「これは○であるか」「○は誰もが避けたいと思うか」「○にならないためにどうすべきか」「あえて○を選ぶとしたらどんなときか」「○に陥った人にどう対処すべきか」(○は「悲惨」でも「少数派」でも問いは成立する)「社会人にはどのような能力が必要か」「政治の基礎とは何か」を問うという道徳である。教育とは問い方を教えることであって答えを教えることではない(という道徳を教えることではある)。
多様な解釈こそ文芸の醍醐味である。文芸は芸術の一種であり、文芸でない文章は論述である。学者は論述が仕事だ。文学者(文士詩人ではない)であれば、地の文は論述である。論述に多様な解釈は許されない。「夕焼け」に対する毀誉褒貶は読みの立場による。つまり芸術・論述・道徳で全く異なる。詩人や主人公を「優しい」というのはブンガクだが論述ではない。この詩は文士詩人およびブンガク解釈を道徳として学んでしまう勘違いだが愛すべきブンガク愛好大衆ムラと、道徳嫌いな学者ムラを分ける、ガラスに書いた書き割りのような存在である。
 タイトルの『二人が睦まじくいるためには』は、本書の冒頭に収められた「祝婚歌」の最初の一行からとられています。吉野弘さんの詩の花束から32編を選び、最後に、「祝婚歌」に寄せた茨木のり子さんの文章を載せて。それがポケットサイズの詞華集である本書です。 吉野弘さんの誠実で真摯なお人柄やあたたかくて澄んだ眼差し、それが行間から立ち上ってくるような詩だなあと、久しぶりに読み返してあらためてそう感じました。 満員電車の光景を描いて胸がぎゅっと締め付けられるような「夕焼け」もいいですし、英語を習い始めて間もない弘少年と父親との会話に切ない気持ちにさせられる「I was born」も印象に残ります。 でも、何度読んでも「これはいいなあ。素敵な詩だなあ」と思うのは、冒頭の「祝婚歌」という一編。海原に朝の光がすっと射し、あたたかな光で満たされていくような、そんな味わいにしみじみとさせられる詩です。 本書に収録されている詩のほかにも、吉野弘さんの詩、素敵な作品がまだまだあります。吉野弘さんの詩をもっと読んでみたくなった方には、花神社刊行の『花神ブックス２ 吉野弘』を手にされることをオススメします。吉野さんが、谷川俊太郎さんや大岡信さんを始めとする「櫂」の仲間と同席した時の写真や、ふたりの娘さんや御夫人と写っているスナップ写真も見ることができますよ。
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<title>深呼吸の必要</title>
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<description>この詩集に出会ったのは、かれこれ２０年ほど前だったか。当時、マガジンハウスから出ていた「鳩よ！」という文芸雑誌で、これまた当時アイドルだった斉藤由貴によって紹介されていた。
たまたま図書館で目につき...</description>
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この詩集に出会ったのは、かれこれ２０年ほど前だったか。当時、マガジンハウスから出ていた「鳩よ！」という文芸雑誌で、これまた当時アイドルだった斉藤由貴によって紹介されていた。
たまたま図書館で目につき何気なく手に取った雑誌。また斉藤由貴にも興味はなかった。
が、その詩にいきなり、ぐっ！と引きつけられた。
すぐさま購入した。しかも、全編、奇跡的と言っていいほどの「珠玉」だった。
詩を敬遠する人は、その大げさな表現に辟易するとこともあると思うが、これは平易な言葉で綴られている。そして、だれもが思い当たるような「何気ない1シーン」から、記憶の細い糸をたぐらせる。
あまりによかったので、何冊か人に押しつけた。そのたびにまた買った。そんな記憶も懐かしい。
ほんとうに名作ですよ。不朽の、という表現を付け足したいくらい。あのときかも知れない。一番最初にこの詩を読んだのは、森瑤子さんの小説”秋の日のヴィオロンのため息の”に引用されていたためです。それまで詩なんて縁のないものと思っていました。この詩は、私たちが子供から大人になったのはいつだったのか、子供の頃の記憶をよみがえらせてくれます。そして早く大人になりたいと思っていた子供の頃が懐かしく、大人になってしまったことがなんだか少し寂しく切なくなってくるのです。秋の日の・・・の主人公も言っていますが、自分が思っていて言葉に出来ないことを優しい言葉で正確に言い表してくれています。いつのまにか、この詩風景に自分が入り込み、子供になって、大人たちを眺める自分に気がつきます。タイトルに惹かれて何気なく手にしたこの詩集が私と長田氏を引き合わせてくれた初めの一冊だった。

一頁一頁をゆっくり手繰り寄せてゆくと文字通り言葉を深呼吸するが如くするりと心のささくれに染み入り、帳簿が綺麗になっていくのを感じた。

以来、ほんの少し 立ち止まってみたい時、ただ緩やかに呼吸を繰り返したい時に決まってこの詩集を開く。 そう、心の水平線を眺めるようにして。

戻ることの出来ない「遠く」へ来てしまった大人達に、深呼吸を必要とするすべての人に、是非ともお薦めしたい。
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<title>落ちこぼれ―茨木のり子詩集 (詩と歩こう)</title>
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<description>テレビ番組で取り上げられ、目立つように並べてあったのが確か去年だったか…。本当にこれらの詩を好きなのかどうか１年ほど試してみました。

そして、1年後。
茨木さんの詩が気になってしょうがなくなり、誕...</description>
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テレビ番組で取り上げられ、目立つように並べてあったのが確か去年だったか…。本当にこれらの詩を好きなのかどうか１年ほど試してみました。

そして、1年後。
茨木さんの詩が気になってしょうがなくなり、誕生日の前日に買いました。

「落ちこぼれ」も、「汲む」も、「倚りかからず」も大好きな詩です。こんなに自分を省みさせてくれる詩もあれば、「店の名」「詩集と刺繍」のような笑いを誘う詩もあって、つくづく茨木さんって素敵な感覚をお持ちだなって思います。

半年程前、母と電話で話をしていたら茨木さんの名前が出てきました。不思議なことにお互い「知命」が好きであると分かりました。

「面倒くさい」「（若い子だったらこんな感じかな→）ウザイ」など、人と付き合うとこの詩の前半に書かれてあることと同じことを感じるけれど、ふと振り返ってみると確かに最後の3行に書かれてあるとおりだなぁと思います。人に巻き込まれ、振り回されて、くたびれはてたとき、この詩を思い出します。４年ほど前のこと、ある街に転勤した。
同じ会社だが...文化がちがった。戸惑った。あせった。
勇退した入社当時の上司から「なるようにしかならないよ」という言葉。
落ち着きを取り戻したころ送ってくれた...「自分の感受性くらい」。
「駄目なことの一切を時代のせいにするな、わずかに光る尊厳の放棄」
の一節が...沁みた。
そんな時代を思い出しました。

『汲む』、『落ちこぼれ』、『椅りかからずに』といった作品に加えて、『廃屋』、
『この失敗にもかかわらず』も深いです。厳選された茨木さんに触れることが
できます。

【用法の注意】
茨木さんの詩...自分や誰かに、『状況』を選んで送ってあげてください。
・自分に対する厳しさに、圧倒されることがあります。
・生き方の潔さに、凹むこともあります。
テレビで
「わたしが一番きれいだったとき」の詩を知り、感動して
すぐに詩集を探した。

落ちこぼれというタイトルが気になってこの書を選び、

「落ちこぼれ 和菓子の名につけたいようなやさしさ」

で、著者の感性の深みにはまり、

「自分の感受性くらい」

で、完全にやられた。

読み続けて、語り続けたい、詩集。
選者のセンスも、イラストもいい。
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<title>りかからず</title>
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<description>『倚りかからず』というタイトルに吸い寄せられて、思わず手にとり、
パラパラめくったあと、コレだ！と確信してレジへ走った。

あれから数年が経ったが、この詩集を開くたび、「よし！」と決意する。
まっと...</description>
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『倚りかからず』というタイトルに吸い寄せられて、思わず手にとり、
パラパラめくったあと、コレだ！と確信してレジへ走った。

あれから数年が経ったが、この詩集を開くたび、「よし！」と決意する。
まっとうな魂を持って、この人生を生き抜くぞ！と思うのだ。

この１冊には、縮こまった心を柔らかく潤して、
すっくと立たせる力がある。

文庫で読むのもいいが、ハードを購入して大切に持っておくのもいい。
たぶん、人生道中、何度も開きたくなると思うから。 インターネットがはびこる時代に有っても、そんなことお構いなしに山門の奥で、丁寧に詩を書く。もちろん、丁寧に生きている。屹然とした立ち姿を想像させる詩を書く。茨木 のり子さんの詩は、どれを見ても「甘さ」は無い。が、「優しさ」は有る。もう、何事にも「倚りかからず」なのだ。そんな必要がどこに有る？ そんな当たり前のことを忘れている私たちに、警鐘を鳴らすのが詩人なのかもしれない。それも、静かにね。誰を信じて、何を信じて生きていけばいいのか、迷った時に、この詩集を開くといい。道は、そこに有るかもしれない。  茨木のり子の「椅りかからず」を読んだ。  その椅りかからずの一篇を読むことができただけで意味があった。  私の背に手を触れ、丸まった背筋をぐっと伸ばしてもらったような感覚。  自分を信じなくては  しかし、力をこめず  気に入りの椅子に椅りかかるように  自分にふっともたれかかってみるといい  そう、私には伝わった。 詩集をパラパラとめくる時、言葉の美しさに感じながらも、世代の差に気づいて身を引いてしまう。  褪めてしまう。  その感覚が起こらないことをどこかで願いながら読んだ。  それはとり越し苦労。  疎開、国歌、八木節  私と違う言葉があっても何も感じない。  取るに足らないこと。  それは押しつけないから  何も求めないから そのあいまいな距離感がこの詩集の気に入っているところ。
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<title>腐敗性物質 (講談社文芸文庫)</title>
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いわゆる難解な言葉ではなく、「渋谷のパルコ通り」なんていう平易でリアリティあふれる身近な言葉で詩を...</description>
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筆者は１９２３（大正１２）年に生まれた方でありながら、今の我々に通じる普遍的な現代詩を作り上げた。
いわゆる難解な言葉ではなく、「渋谷のパルコ通り」なんていう平易でリアリティあふれる身近な言葉で詩を書いているから、普段詩を読まない方でも楽しめるはずだ。

「おれは＜物＞だから／詩そのものだ／おれの言葉は所有権者どもの言葉ではない／おれはおれの言葉だけで生きてきた」

わかりやすく卑近な表現を使っているけれども、ユニークで毒を含んだ社会へのメッセージもあり、自己の内面への厳しい洞察もある。
ぜひこの自選詩集をまず読んでほしい。『四千の日と夜』『言葉のない世界』『緑の思想』と初期三冊の詩集に長篇詩「腐敗性物質」「恐怖の研究」、後期の詩集から『奴隷の歓び』を収録。田村隆一の詩業の中でも最も重要な部分のみを抽出した好編集。田村隆一入門として最適な一冊。 今までの苦悩の詩は、己の混沌とした内面を吐き出すものが多かったように感じたが、彼の詩はぐるぐると己の中を回っているのを、顎先に手を添えて、冷静に外から客観視しているような、そんな落ち着きがあるように感じる。理屈を抜いて、ここまで素直に初めから「格好良い！」と思えた詩は無かったかもしれない。素直に響いてくる彼の選んだことばのひとつひとつ。詩集の最後に向かうに連れて、なぜか鼓動が早くなり、すうっと現実へ帰っていくような不思議な感覚がある。 彼の詩は、素晴らしい技巧が凝らされた詩とは違う洒落気がある。ことば自体が作られて、飾り立てられてお洒落になっているのではなく、彼のことばの選び方がお洒落なのだ。特別に難しいことばを繰り返し使うわけでもない。日常の中、目の前に用意されたことばを摘み上げて、並べていくかのようである。勿論それは彼のことばへの拘りがそうさせるのだろうし、その並べ方も真似の出来ない彼のセンスなのだろう。「四千の日と夜」、「幻を見る人」、「にぶい心」、「奴隷の喜び」、数々の詩のタイトルだけでも、格好良いと思わず唸りたくなるようなものばかりだ。余計な装飾には頼らない、正に断言的でさっぱりとした男性的な美しさを感じる。 晩年に近づくにつれ、「するわけだ」、「そうなんだけど」、「だったっけ」などの独特の口語的語尾も、絶妙なリズム感を生み出していて、おじいちゃんになった田村隆一がのんびりと呟いている姿を想像してしまう。「一篇の詩が生まれるために、われわれは殺さなければならない 多くのものを殺さなければならない 多くの愛するものを射殺し、暗殺し、毒殺するのだ」という有名な句、そして「言葉なんかおぼえるんじゃなかった 言葉のない世界 意味が意味にならない世界に生きていたらどんなによかったか」「はじめに膝から折れるように地について彼は倒れた、駆け寄ってきた人たちのなかでちょうど私くらいの年ごろの青年が思わずこんな具合に呟いた「美しい顔だ それに悪いことに世界を花にごとく信じている！」」等、作品中に散りばめられたこれらの言葉の数々。アジア太平洋戦争後の瓦礫の中で産声を上げた日本戦後詩はその後あまりというかほとんど発展せず停滞したままであるが、その出発点にこの田村隆一なる人物が存在していたという事実によって辛うじて「日本戦後詩」というジャンルが成り立っていると言えるのではないだろうか。俗っぽい表現になってしまうけれど読んでいて時に痛快で時に落ち込み、また面白いと感じられる貴重な詩集である。
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<title>長田弘詩集 (ハルキ文庫)</title>
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<description>この本にいま出会うことができてよかった。「ファーブルさん」を読んで、迷っている自分がふっきれた気がする。「目を開けて、見るだけでよかった。 耳を澄ませて、聴くだけでよかった。 どこでもない。この世の...</description>
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この本にいま出会うことができてよかった。「ファーブルさん」を読んで、迷っている自分がふっきれた気がする。「目を開けて、見るだけでよかった。 耳を澄ませて、聴くだけでよかった。 どこでもない。この世の目ざましい真実は、 いつでも目のまえの、ありふれた光景のなかにある。」 (p.171)単純になろう、と思った。もともと単純な自分なのだから、単純であることにひけめを感じたりせずに、自分のまんまでいたいと思った。朝日新聞に連載をしたこともある現代の詩人長田弘の詩を味わえる文庫本。必読「あのときかもしれない」や料理・食をモチーフにした大切な言葉を含む長田氏の詩は、挑発とも癒しとも違う、人生のエキスのようなものです。
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<title>茨木のり子詩集 (現代詩文庫 第 1期20)</title>
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<description>茨木のり子さんの詩を、初めて知ったのは、「汲む」でした。詠む、というより、目にしたとたんに涙しました。その時に、茨木のり子さんという詩人を始めて知りました。書店に行き、詩集を見つけることが出来…、こ...</description>
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茨木のり子さんの詩を、初めて知ったのは、「汲む」でした。詠む、というより、目にしたとたんに涙しました。その時に、茨木のり子さんという詩人を始めて知りました。書店に行き、詩集を見つけることが出来…、この詩集を手にしたのは、もうかなり前のことになります。けれども、何度、手にしたことでしょうか。ボロボロになった詩集を、今でも、私は、手にします。姪っ子へ贈るものとして、今回、注文いたしました。言葉の贈り物、というのは難しいものですが…茨木のり子さんのことばは、きっと、忘れることはないものとなるだろう、と選びました。
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<title>一日の終わりの詩集</title>
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<description>言葉は何を伝えることができるのだろう。溢れる気持ちを語れば語るほど、それは心の声とはかけ離れたものになっていくのはなぜなんだろう。不惑の40代を迎えたはずなのに、日々自らの言葉に裏切られ孤独感ばかり...</description>
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言葉は何を伝えることができるのだろう。溢れる気持ちを語れば語るほど、それは心の声とはかけ離れたものになっていくのはなぜなんだろう。不惑の40代を迎えたはずなのに、日々自らの言葉に裏切られ孤独感ばかりがつのっていく。そんな暗い迷路で立ちすくんでいた時、出口を示す一筋の光のように、この詩集の一節に出会った。「言葉にできない感情は、じっと抱いてゆく。魂を温めるように。」声高に語ることでむしろどれほどの言葉と時間を失ってきたのだろうという思いが込み上げてきて胸の奥が痛むとき、私はこの詩集を手に取る。沈黙につつまれた言葉の豊かさと、詩のちからを信じさせてくれるから。
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<title>寺山修司少女詩集 (角川文庫)</title>
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私が詩集をきちんと読んだのは、本作が初めてでしたが、寺山修司が初めてで本当に良かったと思いました。数々のすばらしい詩の言葉に圧倒され、何度も感嘆し、何度も涙ぐみました。これからこの本を読む人は、わき目も振らず寺山修司の世界に入り込んでみてください。きっと、感動を得ることができるでしょう。
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<item rdf:about="http://32-book.bestbook-search.com/detail/17/400311311X.html">
<title>草野心平詩集 (岩波文庫)</title>
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<description>草野心平の作品が、初期の「第百階級」から
80歳を過ぎた晩年のものまで収録されています。
全編にわたってみなぎっているのは生命の力強さと儚さだと思います。
型にはまらない奔放なエネルギー、ユニークさ...</description>
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草野心平の作品が、初期の「第百階級」から
80歳を過ぎた晩年のものまで収録されています。
全編にわたってみなぎっているのは生命の力強さと儚さだと思います。
型にはまらない奔放なエネルギー、ユニークさと同時に
生きることの悲しさも感じられて、笑いながら泣いてしまうような、そんな感じです。
草野心平の詩は自由で大胆で、可愛らしくて切ない。
この詩人の詩を読んだあとは、生きていることそのものがいとしく感じられてきます。
また、草野心平は老年を迎えてからも旺盛に作品を書き続けており、
この本でそれらの作品が読めるのもうれしい。
はじまりの「第百階級」から変わった部分、また変わらない部分など
興味深いし、晩年を迎えてからの詩には、
若い時期の作品とはまた別の贅沢な味わいがあるように思います。
草野心平というと、小学校の国語の教科書にも載っている詩人ですが
それだけ言葉が楽しく、また読みやすいということなのだと思います。
楽しく平易な言葉を使い魅力的な詩を生み出した、そういう面でも
本当にすごい詩人だと思います。 草野心平については このところ日記が出版されていて小生も配本を楽しみにしつつ 読んでいる次第である。そのレビューも 拙いながら書いたので 是非参照頂ければと思う。 ところで 詩人を語るなら その日記も良いが やはり作品である。 一読呆然といったところか？草野の詩は 宇宙的であるとよく言われているようであるが なんというか 「容積」自体が既に無いかのような自由奔放な作風である。その突き抜けた「眼」は とてつもない大きなものや遠くのものを「射る」一大望遠鏡である一方、 原子を見出すような 顕微鏡も兼ね備えている有様で もはや 普通の我々はめまいがするばかりである。 こんな作風の詩人が実は体重が４７ｋｇ程度のやせっぽちで 病弱で やたらと忙しくて そうして 何よりタフな創作魂を持つ方であった ということは 日記を読めばよく分かります。詩集の後に是非どうぞ。草野心平にはどうしてもつきまとうイメージがある。「国語の教科書に載っている蛙の詩」だ。中学校に入学したての頃、授業で朗読させられた記憶を持っている人も少なくなかろう。あの妙な擬音語である。あれがトラウマとなって詩を読めなくなった．．．なんて話はついぞ聞かないが、読ませられたという苦い思い出は残っているのでは。そういう人に勧めたいのが本書だ。もちろん、蛙の詩も載っている。特に有名な「秋の夜の会話」を冒頭に置いた『第百階級』は全部収録されている。「やっぱり蛙か！」と思わずに読んでみて欲しい。「草野心平はアヴァンギャルドだったのか！」くらいは思うかもしれない。ぶっ飛び具合が半端ではない。これが蛙の詩で発揮されるとどこかユーモラスなのだが、より宇宙的なテーマになるともう、圧倒的だ。「ごめんなさい」とひれ伏すのみ。他の詩人とは見えている地平が違う。悲しみが汚れたなどとチマチマしたりしないのだ。ゴツゴツした剥き出しの生命感が心平の身上である。富士山と真正面から対決した連作『富士』もこの詩人でなければ書き得ない作品だ。普通の詩人ならまず富士山に負けてしまうだろうし、そもそも挑みかかるという発想がない。富士山の詩・・・あまりにベタになりそうではないか。そうはならないところがこの詩人の偉大さだ。生活の詩にしても、心平自身はかなり貧困に苦しんだのだが、じめじめしたところがない。どこか吹っ切れているところがあり、日本的私小説的世界とは無縁である。またシルクロードの詩も収録されている。蛙、富士、シルクロード、生活雑記と振幅の大きさも桁違いだ。草野心平は、高村光太郎と並び、日本近代詩の巨人というにふさわしい。
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<item rdf:about="http://32-book.bestbook-search.com/detail/18/4106207257.html">
<title>ユーカラ・おもろさうし (新潮古典文学アルバム)</title>
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<item rdf:about="http://32-book.bestbook-search.com/detail/19/4794935315.html">
<title>記憶のつくり方</title>
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<description>この本を読んでいたら、幼い頃の記憶が鮮やかに蘇ってきて
久しぶりに大粒の涙を流して泣いてしまった。
あの頃見たありふれた風景や、初めて飼った文鳥や、ささやかな家族の日々が
いちどに思い出されて泣いて...</description>
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この本を読んでいたら、幼い頃の記憶が鮮やかに蘇ってきて
久しぶりに大粒の涙を流して泣いてしまった。
あの頃見たありふれた風景や、初めて飼った文鳥や、ささやかな家族の日々が
いちどに思い出されて泣いてしまった。
長田さんの文章には、忘れてしまった過去の記憶の扉を一瞬で開く力がある。
久しぶりに心に染み入った、すばらしい本です。





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<item rdf:about="http://32-book.bestbook-search.com/detail/20/4622083116.html">
<title>中原中也 悲しみからはじまる (理想の教室)</title>
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<description> 理想の教室シリーズの内の１冊ですが、確かにこういう授業だと面白いと思います。
 天才詩人中原中也の人生を小林秀雄等との交友関係や恋人との関係等をたどりながら、草稿の推敲の跡を緻密に考察しています。...</description>
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 理想の教室シリーズの内の１冊ですが、確かにこういう授業だと面白いと思います。
 天才詩人中原中也の人生を小林秀雄等との交友関係や恋人との関係等をたどりながら、草稿の推敲の跡を緻密に考察しています。
 詩というものはこういう風にできるものだと、目が洗われる思いです。
 結婚から息子の誕生、そして、悲惨な息子の死という事件がありましたが、このあたりのことをもっと時間をかけて書いて欲しいと思いました。いや、中原中也という天才詩人のことをもっともっと深く知りたいと思いました。
 このように思わせる授業こそ理想の授業であり、本当の学問だと思います。 美しい文章に満ちた書である。中原中也という希有の詩人を、そっとそっと、こわれものを抱きしめるようにていねいにかつ愛情を持って描いている。
 一枚の布の尖端がほころびはじめて、その織り目の細い一本の繊維が風に揺らぐような場所から、悲しみの言葉が生れてくるーー抒情的なるものは、いつもそういう誕生の仕方をする、という指摘は、根底に抒情性を秘めた詩人である佐々木幹郎ならではの意見であると思う。
 
 その、悲しみからはじまった中也にたいする紹介は、長谷川泰子との出会いと別れを描くとき、ドライブがかかり、一気に疾走する。ここでは、有名な「朝の歌」のほか、未発表詩を次々に紹介しながら、詩の成立過程と実生活での泰子をめぐる人間関係をさながら布を織るように、描いていく。「秋の愁嘆」「追憶」そして「雪が降っている....」みんな美しく哀しい詩だ。

 やがて、２歳になったばかりの文也を失ったとき、その悲しみを中也は日記帳に「文也の一生」と題して８ページ書き、親子３人で上野の博覧会を見に行ったときの情景で、突然、文章が途切れる。
「ここから先は、想い出を語る記録風の文体ではおさまりがつかなくなりました。中也の心は、一挙に詩の世界へ飛び立ちました」と詩人佐々木は書く。それが「夏の夜の博覧会はかなしからずや」である。その一年後に中也もまた早世するのだが、そのとき批評家小林秀雄が書いたのは、追悼文ではなく追悼詩であった。
 詩人による中原中也を読み解く方法の解説は、詩人の心が詩の世界へ飛び立つときを、感動とともに教えてくれる。
   それから、
   雪が降っている、
   なおも。 
 
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